おかあさんの階段

中学生の息子をもつアラ還主婦の日々の思いを綴ります。

人生を失敗したと思っていたけれど…

 私は、大学4年の時病気をして、就職するも即退職。その後、3年ほど療養生活を送りました。
 なかなか体調は戻らず、5年ぐらいを棒に振りました。26歳で職安を訪ねたら、
「職歴がないなんて今まで何をしていたんだ。あんたに紹介できる仕事はないね
と、冷たくあしらわれました。


レールから外れた私。順調にキャリアを積んでいく友だちがうらやましかったです。


 で、知人のつてでアルバイトをするものの、体調が悪くなるとやめるの繰り返し。本当に回復して、いまの取引先の会社さんに拾ってもらったのは20代後半でした。
 結婚後も、仕事と家事の両立がうまくいかず体調不良。子どもにもなかなか恵まれず、「私の人生って何だろう?」
って悶々とした日々を過ごしました。


 そういうわけで、今でも「私の人生は失敗した」という意識が強く、息子には私のような人生は送ってほしくないと思ってきました。
 それに、高齢出産で授かった息子なので、やはり将来のことが心配で、大学までの教育費をしっかり蓄えなければと焦りまくって、「仕事、仕事!」というのが口癖の毎日でした。


 息子によれば、「小さい頃、もっと甘えさせてもらいたかった」


 そうなのです。私、先ばかり見て、今この瞬間を生きることを忘れていたのです。最近、遅ればせながらそれに気づきました。


「お母さん、人生を失敗したなんて言わないでよ。僕がいるのに、それでも失敗なの?


 私は、この夏、ブログを書き始めて少しずつ、自分や人生に対する認知のゆがみみたいなものに気づいたり、変えようと努力するようになりました。


 私が変わると、息子も変わるんですね。それまで私といても、なんとなくもじもじしていた息子が私にまとわりついてくるようになりました。噛みついたり、じゃれてきたり、おっぱいを触ってきたり…。



 やっぱり愛情不足だったんだなあ。ごめんね。


 話は全然違うのですが、大越キャスターが岡田武史さんから叱られた話を思い出しました。
 大越さんが、ワールドカップでスペインやドイツを破った日本が、ブラジルなんかと互角に戦えるような気がしてきたみたいなことを言ったのに対して、岡田元監督が目の前のことに集中することが大事、それは人生も一緒でしょみたいなことを言っていて、ああ、私は子育てでとんでもない間違いを犯していたんだと思い知らされました。


 30年以上も昔のことにとらわれて、息子の今に向き合ってやれなかった。私としては精いっぱいやったつもりだったけれど、頑張りどころが違ってしまった。


「お母さん、明日何があるかわからないんだよ。隕石が落ちて、死んじゃうかもしれないんだよ。それなら、いまのぼくをもっと可愛がってよ


「でも、最近、だいぶお母さんに甘えるようになったじゃない。どうして?」


「甘えていいんだって思えるようになったんだよ。」


 このブログを始めて色々考えたし、いろんな方のブログを読ませていただいて、いろんな生き方や考え方があるんだなあと驚かされたり、勉強したり、わが身をもう一度振り返ることができました。


これからでも間に合うかな。もっと甘えていいから、お母さんもRのこと大好きだから…」
「うん、大丈夫だよ!」


 よかった、まだ時間は取り返せるようです。ブログを書き始めてよかった! これもひとえに読者の皆様のおかげです。これからもよろしくお願いしますm(__)m