親と子の心のパイプはうまく流れていますか?
先々週1週間学校を休んだ息子。症状は、頭痛と倦怠感でした。2軒お医者様に行ったものの、はっきりした原因はわからずじまいでした。
夏の疲れかなと思っていましたが、夏休み明けの息子の様子をいろいろ思い返してみると…心配なことが続出でした。
とにかく友だちづきあいが派手になりました。とくにゲームつながりの友だちと、グッズや漫画本の貸し借りやプレゼントごっこがものすごい…。
任天堂のスイッチを通じて、深夜もこそこそ友だちと情報交換をしていたようです。寝不足になるのも当然です。
小5と言えば、反抗期の入り口。だから反抗的な口をきくのも無理からぬことと思っていましたが、ちょっとしたことで「どうせ~〇〇なんでしょ!」「どうせ僕なんか…」となにか言うたびに「どうせ…」がつきます。自己肯定感が低いと、こういうもの言いになるそうです。
かと思うと、べたべたしてきて一緒に寝転がったり、抱っこをせがむような様子も見せて、困惑することも…。
どうしたのかな…、何かあるのかなあと思って、図書館で本を借りてきました。
『親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?』 スクールカウンセラーで精神科医の明橋大二先生が著者です。
親と子の心のパイプが詰まった時に、頭痛などの身体症状のほかに、心配な行動をとるようになると書かれていて、はっとしました。
息子は、小さい頃からどちらかというと大人しくて手のかからない子でした。イヤイヤ期なんて全くありませんでした。甘え下手だったのかもしれません。私はそれをいいことに仕事にかかりきりだったし、息子の相手をあまりしてやらずに来たと思います。
それが親子間の心のパイプづまりを生じさせ、小5の今、問題行動とまではいかないけれど、ちょっと心配な状況を作り出しているのかもしれないと、この本を読んで思いました。
それを強く感じたのは、
「お母さん、甘えて~」と言ってきた時のことです。
「甘えさせて」でなく、「甘えて~」ってどういうこと?
私、昭和30年代生まれの古い考え方の親でして、自分がされてきたようにけっこう厳しく息子をしつけてきました。私の母という人が甘えさせるということをまったくさせてくれない人(←一種の毒親なんでしょうか?)だったので、愛情を注ぐということが一体どういうことなのかわからないまま、ただがむしゃらに息子を育ててきました。
息子は、うすうすこういう母の生い立ちを感じ取っていたのかもしれません。だから、本当は自分が甘えさせてもらいたいけど、お母さんも甘えていいよって言ってくれたのかな?
そういえば、よく私の小さい頃の話を聞きたがって、お母さんのお母さんはこういう人だったんだよと話して聞かせたことがありました。
そういうことが、息子に要らぬ気をつかわせて「イヤイヤ」を言わせなかったのかも…。何かお母さんに訴えたいことを言えないような状況を作り出していたのではないか、この本を読んで痛切に思いました。
私が息子に甘えていたんだ。
明橋先生は、今からでも遅くはない、症状が出てからでも間に合うと言ってくれています。多少時間はかかるかもしれないけれど…。
甘えることを知らなかった私が、この年になってどうやって息子と向き合えばいいのかよくわからないのですが、とにかく私が心を開く。話をたくさん聞いて(私がしゃべるのではなく)、たくさん笑って、たくさん抱っこして甘えさせてあげなければ。息子の人生を私の二の舞にしないためにも。