おかあさんの階段

中学生の息子をもつアラ還主婦の日々の思いを綴ります。

小学生行方不明事件は他人事じゃない

 松戸市で小学生の女の子が行方不明になって1週間余りが経ちました。保護者の方が、「保護している方は…」という声明を出しました。
 公園へ出かけたお子さんを5分後に追いかけた…。あの時、一緒に行っていればと、きっと思っていらっしゃるだろうと思います。そのお気持ち、私も一時的にしろ子どもを見失ったことがあるので他人事とは思えません。


 息子は年長の時、連れ去られそうになったことがあります。奈良県のある有名な古墳公園でのことです。 
 自宅から奈良まではかなりの距離があり、その公園に到着したのは閉園の1時間前位でした。公園の中を一回りして、さて宿にいこうと駐車場に向かいました。


 公園はきれいに芝が敷かれていて、ぽこぽこと古墳が点在し、それが丘みたいで、子どもはきゃっきゃっと喜んで走り回っていました。
 私は高齢お母さんなので、子どもの走る速さに追い付けず、息子はどんどん先へ先へと走って行ってしまいました。


 出口に着いたところで、息子がいません! というか、出口にあった料金所はカーテンが閉まり、人っ子一人いなかったのです。
 それまでまだ昼間と思っていたのが、もう夕日が差しいて、ものすごく慌てました。
 というか、私ったらうろたえてしまって、息子の名前を呼ぶことすらできなかったのです。本当にバカ親です。




 もし連れ去られたとしたら、車だと思い、すぐに駐車場へ走りました。


 でも、駐車場にも誰もいなくて、どうしたらいいのか気が動転してしまって、公園の出口にもう一度戻ってきました。夫ともはぐれてしまい、途方に暮れていたら、


「おかあさ~ん」


 と、息子が抱きついてきて、あのときは本当に「よかった~」とほっとして、泣いてしまいました。


 息子は、連れ去ろうと握ってきた男の手を思い切り噛みついて逃げてきたと話してくれました。幸い、そのあたりは木立があったので、それに身を隠しながら遠くへ走ったようです。
 そして、お母さんとお父さんを探しあてたということでした。


 そういうことがあったので、高学年になった今も、息子がトイレなどへ行くときは「大丈夫かな」と思い、できるだけついていくようにしています。


 警察の安全情報メールも活用していますが、本当にちょくちょく近所の公園などで子どもへの不審者による声掛けなどの情報が入ってきます。


 じつは未遂の行方不明事件は、けっこう身近で頻繁に起こっているのではないかと思います。


 子どもが一人で歩いていたり、公園で遊んでいるのを見かけたら、自分の子でなくても注意してみてあげたいなと思います。


 行方不明になっているお子さんも早く無事に保護されますように。心よりお祈りしております。