おかあさんの階段

私のがん治療と特性ありの息子を含めた家族の記録を綴ります。

笑顔の裏を勘ぐる私…卑屈だな

kappa

 がんになって、見知らぬ人のやさしさが身に沁みる。杖をついて歩いていると、「どうぞ」と道を譲って下さる方がいる。スーパーのレジでは、重い買い物かごを持ち上げてもらったこともある。


 自分はこんなやさしさで他人様に対して接していただろうか? 我先に目的に向かって突き進み、ときには人を押しのけてまでモノや目標をつかみ取ろうとしていなかっただろうか。


 そんな自己中な人間だったから感じるのかな。


 時々、いままで見たこともないような笑顔で接してくれる知人に出会った時、ハッとする。いつになく親切な言葉をかけてくれたり、話を聞いてくれたりする人たち。


 何か違和感を感じてしまう。私って、本当に性格が悪い。


 がんになった私が哀れに見えるのかなとか、その人が私に対して抱く優越感みたいなものを勝手に感じて傷ついている。


 思い過ごしかな。がんになって卑屈になったんだろうか。


 見知らぬ人なら「ありがとう」と素直に感謝を口にできるのに、日頃から見知った人に対しては、なにか構えてしまう。


 本当に心配してくれてるのかなって…


 やさしさを渇望しているのに、信じきれない自分がいる。健康な人を羨ましく思う気持ちがそうさせるのか。


 できるだけ気持ちよく穏やかに過ごしたいと思うのだけれど、もやもやしている自分がいる。


 がんに限らず、みんないろんな事情を抱えている。誰しもいろいろ葛藤を抱えて生きている。


 もっと鈍感になればいいのにな。笑顔で接してくれたなら「ありがとう」と素直に受け取ればいいのに。


 お正月に引いたおみくじに、「自分を磨け」とあった。がんになったのは、不幸だったけれど、さらなる成長のために必要なことだったのかもしれない。自分と向き合い、これまでの自分を反省し、他者に対してやさしさをふりまける人間になれという神様の思し召しか。


 これまでとは真逆な私だなぁ~


 そうすればもやもやは消え去るのだろうか。

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